「デイサービス楽らく」のスタッフの皆さん

今回の対談は、東松山市唐子地内にある「デイサービス楽らく」のスタッフの皆さんの本田さん、金井さん、森田さんとお話しさせていただきます。
「デイサービス楽らく」は、本年3月にオープンしました。オープンの記念式典には私も参加させていただきました。この度は、その後どのように運営されているのか興味を持って伺いました。

森田光一 今日はよろしくお願いいたします。庭が完成したとお聞きし楽しみにしてきました。とても開放的で、オープン当時よりもさらに良い雰囲気になりましたね。

本田 庭の設計は、利用者の皆さんが自由に歩くことができるように考えられています。
暖かい日には外でお茶を飲んでおしゃべりをしたり、庭いじりをするなど、楽しんでいただけるように考えました。

森田光一 「デイサービス楽らく」の一番の個性というか、アピールする点はどのようなものでしょうか。

金井 施設というイメージをできる限り無くし、「町の寄り合い所」のような場所を目指しています。利用されている皆さんが楽になれる、楽しくなれる、人生を楽しんでいただくためのお手伝いができればと思っています。

森田光一 「デイサービス楽らく」のスタッフ構成を教えていただけますか。

本田 運営母体は、「医療法人社団 保順会」が行っています。現在スタッフは、統括をする所長、施設内の運営は施設長が行っています。スタッフは、介護職員が3名、看護師2名、送迎専門のスタッフ1名が中心となっています。その他にPT(理学療法士)の先生がいます。また、本の朗読や調理のお手伝い、自分の得意なことも持ち寄ってくださるボランティアの皆さんもスタッフの一員です。

森田光一 介護という仕事はとても大変な仕事だと思いますが、現場からの意見として何かありますか。

森田 私はデイサービス楽らくの介護スタッフの中で唯一の男性職員です。半年間こちらでボランティアとしてお手伝いさせていただき、先月より正職員になりました。仕事としてはとても生き甲斐を感じることのできるものです。しかし、運営面は決して楽ではありません。医療保険制度や介護保険制度の改正が続き、特に施設の経営面は常に厳しいものがあります。もっと良い介護をしたいと思っても、経済的に難しいということが多々あります。

森田光一 私もそれは感じています。国や県、地方自治体の予算の中で医療、介護の占める割合が大きいことは分かりますが、現場不在の予算削減というのはどうかと思います。

森田 私は以前市内の大手機械メーカーに勤務していました。早期退職してこの仕事に就いたのですが、報酬の面から見ると、前の仕事の半分と言っても良い金額です。私はこの仕事が好きで、生き甲斐を感じていますし、自分自身の経験も浅いので不満があるわけではありませんが、今まで多くの経験や資格を持つスタッフの皆さんを見ていると気の毒な気がします。

森田光一 介護の世界は携わるスタッフのボランティア精神や善意に頼っているところがあります。これはとても大きな問題ですね。やはりその仕事に応じた報酬が得られるようにしていかなくてはならないと思います。

本田 この仕事の素晴らしさは、利用者の方の喜びを直接感じられる点です。認知症が進んでいる方がどんどん回復していく。最初は話すことも困難だった方が皆で楽しく話をするようになっていく。そんな場面を見ていると、不満よりも仕事に対する意欲が湧いてくるのを実感します。

金井 私たちのデイサービスは毎月行事を企画しています。手作りの作品を発表する文化祭、運動会、発泡スチロールで作った田んぼで田植えもやりました。ジャガイモの苗を植えて収穫し、皆さんでコロッケを作って食べました。うどんを打つのが得意な利用者の方を先生にして、手打ちうどんの講習会もしました。ここに来る皆さんは何か得意なものをもっていらっしゃいます。お世話をするというよりも、むしろ私たちがいろいろと教えていただいているという感じです。利用者の方もスタッフも一緒に、皆でワイワイといろいろなことを楽しんでいます。利用者の方の笑顔こそが、私たちの一番の報酬ですね。

森田 私は以前から三味線を趣味でやっていました。利用者の中に三味線が大好きな方がいらっしゃいます。その方は、現在大変に重い病気で、慢性的な痛みで苦しんでいらっしゃいますが、デイサービスに来ていっしょに三味線の演奏をすると痛みが緩和され、とても楽しそうにしていらっしゃいます。好きなこと、生き甲斐を感じることをするということはすごいなと思います。そして、そういう瞬間にかかわることができるということに喜びを感じます。

森田光一 今日はどうもありがとうございました。スタッフの皆さんの心のこもった仕事ぶりを拝見でき、県議として介護サービスの仕事に携わる皆さんの仕事環境改善に全力で取り組んでいきたいと強く感じました。


森田
以前対談で、「デイサービス楽らく」の運営主体である辻保順医院の辻院長と奥様との対談をしました。そのときにお聞きしたお二人の想いが実現していると感じました。

施設内には今まで行ってきた行事の写真が貼ってあり、説明をしていただきました。オープンから日が浅いにもかかわらず、スタッフの皆さんの努力で素晴らしい取り組みをされていることに頭が下がります。

介護保険制度に関する様々な課題は、いまだに「デイサービス楽らく」の皆さんのように、現場の人々の崇高な想いによって支えられていることを忘れてはいけません。より良い介護サービスを提供するには人材の確保が必要です。そのための待遇や仕事環境改善は急務です。県議として住民本位の地域福祉実現に向けて頑張る決意を新たにした対談でした。
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